看護師と助産師の違い

看護師といえば病院の患者さん。助産師といえば赤ちゃんと妊婦さん。そんな漠然としたイメージのある2つの職業ですが、はっきりとした違いをご存知でしょうか。どちらも人の命に関わる重要な役割を担っているのは想像しやすいですが、資格や働く場所、業務内容など様々な面で明確な違いがあります。必要な知識や求められるスキルが違うからこそ、異なる職業としてそれぞれの魅力を持って色々な現場で活躍しているのでしょう。看護師も助産師も国家資格なので、国家試験に合格する必要があります。ただし、看護師は大学や看護学校での3-4年の勉強を経て受験することができるのに対し、助産師は看護師資格を取得していることが必須なので、さらに1-2年勉強した上で受験が可能です。初めから助産師を目指す場合は、看護師と助産師のカリキュラムを並行して学習し同時に受験資格を得られる大学もありますが、いずれにしても、看護師と助産師の両方の専門知識を有することで助産師になれるということです。

同じ病院で働く場合にも、仕事内容についてはそれぞれの特徴があります。主に病気や怪我をした患者さんの診察をサポートし、内科や外科など働く科も限定されずあらゆる場で活躍しているのが看護師です。一方出産に関する専門家である助産師は、産科や産婦人科での仕事がほとんどで、出産時の手助けだけでなく出産前や出産後の母子の健康管理や生活指導にも携わっています。産婦人科で働く看護師も妊婦さんの診察補助は行いますが、出産時の助産行為に関しては認められていないので必ず助産師が行うというところも、同じ場所で働く2つの職種の明確な違いです。